編集者に感謝！

『パリのヴァカンスのフランス語ノート』（森田けいこ：著／三修社：刊）という本をデザインさせていただきました。
昨年刊行し好評を博した『パリの幼稚園のフランス語ノート』（森田けいこ：著／三修社：刊）の続編というか、森田けいこさんのシリーズ第2弾がいよいよ登場！というわけですね。w
この本と前作は、慶應義塾大学大学院で言語学を修め、大学講師も務めたパリ在住の森田けいこさんの人気ブログ『カメラと一緒にパリでお散歩』からの書籍化です。

旦那さんが撮られた可愛い娘さんの写真をフィーチュアした、
おしゃれなセンスで彩られたパリでの生活を綴ったとっても素敵なブログなんですね。
とっても人気の高いブログですから、
そのブログから感じるセンスを壊すわけにもいきません。
なので前作でデザインで参加させていただくことになって、
「これは頑張らねば！」と結構一生懸命頑張って作ったんですよね。
結果、各方面で好評を博し、自分的にもお気に入りの仕事となったのですが、
振り返ってみれば、著者の森田さん的には気に入ってないこともあったみたいでね。w
思わぬがっかりな顛末？（笑）
美意識の高い著者さんなので、こだわりの部分を十分にフォロー出来なかったのかも知れません。
僕が満足して、編集者も満足して、出版社も満足。
それだけではやっぱり片手落ち。
著者が気に入ってくれないのは本当に残念なんですよね。
それはもう出来上がりの満足感の50%にも届かない出来事ですから。
そんな時は本当に自分の力不足を感じるのです。



まあ、商業出版物は、単純にデザインのいい悪い（言い換えればシュッとしてるかしてないか w）だけでは制作出来ません。
細くて淡い色の字の方がオシャレでいいとデザイナーや著者が思ったとしても、
出版社の営業部から太くてベタな目立つ色にして欲しい、と要望があればそうしなければならないんですね。
こういう本も、作品集や写真集、あるいはエッセイではなく
あくまでも「語学本」ですから、
デザイナーの本意ではないことをたくさん折り込んで調整してゆかなければならないんです。
本意ではないことも「やりゃあいいんでしょ？」的な落とし込みはデザイナーの美意識が許しませんから、
ダサい要望をいかにシュッとさせるかの調整に心血を注ぐことになるんですね。（笑）
その過程は編集者とデザイナーとのやり取りの中でしか行われない調整ですから、
ちょっとシュッとしきれてない結果を見た著者や読者が「このデザイナーはイケてない」と思うこともあるかもしれませんしね。



なので、今回はある意味、
スタート時からマイナスの位置からのスタートですから非常に大変でした。
前作のデザインが好評だったので僕に、という出版社側の意向があったとはいえ、
森田さん的にはそういう様々な理由が複合的に重なって、
僕のデザイン・センスをどうしても必要だという状況ではなかったようですからね。
なので今回はなんとか気に入っていただこうとさらに頑張りました。（笑）
とはいっても「著者の希望を叶えられる範囲ですべて叶えて上げよう！」という基本姿勢だけは決まっていましたから、僕的にはノープランの進行でした。w
結果、いい本になったと僕は思ってますが、
著者さんの本心的なところはどうだったかはわかりません。
でも、この本の出来が素敵だと思ってくれる部分があったとしたら、それは80～90%は編集者の努力のおかげだったと言える本なんですね。
本当に謙遜なんかではなく。

森田さんの希望を落とし込み、
僕にリクエストを伝える。
さらに編集上やデザイン上で
森田さんの希望に沿えない構成や決めごとがあれば、
それを森田さんに伝え、
最善の解決案を構築して、
著者と出版社側の意向と擦り合わせた上で編集し、
それをデザインのリクエストとして僕に伝える、
という信じられない作業に明け暮れてくれました。（笑）
僕はそれを形にして体裁を整える、という作業だけでしたから。
デザイン上不可能なことは提示しましたが、
なんとか著者の希望に近いものを作りたかったし、
その隙間も一生懸命に埋めてくれたのは編集者でした。
この本がとっても素敵なデザインだと思ってくれてる読者がいたとして、
その読者はその製作過程を知らないわけですから、
外から見たらまるで僕の手柄のように見えてる人もいるでしょう。（笑）
なので二重の感謝を贈りたいと思います。w w
そして著者の森田さんにも、至らない僕の力量のせいで
希望した姿の本にはなっていなかったかも知れませんが、
編集者の努力に最終的なOKをいただけて感謝いたします。

今回は僕的に「こういう本を創ろう！」という湧き出るビジョンに沿って創られた進捗過程の本ではありませんでした。
それでも、関係各所、
気に入ってくれればそれでよし！なんです。
僕の牽引的なビジョンがなくとも、
本当にいい本になったと思いますから。w

最後に個人的な感謝を。
　編集の尾原さん。
　出版社の担当、松居さん。
　本当にご苦労様でした。
この場を借りてたくさんのマハロを。w
引き続きこの「実績証明重版確実トリオ」で、ご機嫌なビジュアル語学本を量産してゆければいいな。

みなさん。
どこかで見かけたらぜひペラペラっと見てみてくださいね。w

マハロ。


Holden - Ce Que Je Suis


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コメント 37

alo-hadさん、こんにちは＾＾

お疲れ様でした~!
編集の方ももちろんですがaloさんのデザインのセンスや、みんなの力が注がれたのですね!
感謝ってとっても良いプラスの言葉です。
文面を読んでいてaloさんのお人柄が伝わって来ました。
素晴らしい仕事の後は何とも言えない達成感がありますよね。
これがあるから頑張れるのかな?
京都の本屋さんでもあるかな~?
ジュンクさんや大垣さんでありますかね?
是非見たいなぁ。。。

by mayu (2011-06-25 15:08) 

こんばんは。難しいお仕事でしたね〜
作者さんもaloさんも編集者さんも出版社さんもみなさん
ご満足 !!　充実感・喜びも一入ですね〜〜(^｡^)
by yakko (2011-06-25 18:33) 

ひゃー、今『カメラと一緒にパリでお散歩』の
ブログをちらっと見たんですが、
ステキですね〜。超燃え〜、萌え〜。
ユーツベのHoldenですか、知りませんでした。
たまにフレンチポップのアンニュイな
ムードは、グーーーぅですね♪
by ぷーちゃん (2011-06-25 19:15) 

皆を納得させる仕事って大変なんですね。
それだからこそやりがいもあるのでしょうけど。
by ciscokid (2011-06-26 03:34) 

なんかうれしい！
私もよく「シュッとした感じ！」っていうんです！
でも細くてかわいい字を、ベタの太字。。。分かります。。。
よく言われます(-_-;)
そして、編集者さんの大変さもわかる気がします。
alo-hadさんの大変さもちょっとわかる気がします。
センスと好みは人それぞれだから大変なお仕事ですね。
by リン (2011-06-26 06:25) 

素敵です～＾＾
思わず手にとってしまうようなお洒落な感じがします。
フランスっぽい♪

私も本屋に探しに行きます。
by まゆみっふぃ (2011-06-26 16:18) 

おはようございます。
素敵な本じゃないですか！
全員が納得するのは本当に大変なことですよね。
編集者さんの力って大きいのですね。
皆様お疲れ様でした☆

by kuwachan (2011-06-27 06:58) 

こんにちは
alo-had さんの誠実なお仕事の姿が感じられました。単にこなすだけではなく、作者の意思を大事にしようとなさる気持ちがとても尊いなと感心しました。子どもまでを消費者の対象にしてしまう企業さえあるというのに～
alo-had さんの人間性を感じ安心します。ここにもこんなし人間的な方がいらっしゃる。所謂アーティストですね～
そんな意志の働いた作品が、長く残るんだと思います。単に即売を狙ったものは、一過性で飽きられてしまうものではと思っています。人の心を打つ作品には、人の魂が入っていますよね～ぜひとも手に取らせていただきたい作品です♪
最後になりましたが、素晴らしいご著書の完成・出版おめでとうございます♪＾＾：
by スマイル (2011-06-27 10:35) 

こんばんは。

出版業界も難しそうですね･･･
著者、出版社との調整もデリケートそうですね。

しかし、良い連携で完成できてよかったですね！
謙遜されてますが、編集者の方も同じように感じているのでは？！

by Studio-Oz (2011-06-27 20:31) 

alo-hadさん、ご訪問＆nice、ありがとうございます☆
私も今、息子との料理のコラボ本を制作中なので、
1冊の本を作り上げるのに、たくさんの方のお力とアイディア、
そしてそこで化学変化のごとく、また新たな誕生があったり。。。と
ただいま、実感中♪
素敵なお仕事ですね☆
そして、facebookもされているご様子。。。
後ほど、のぞいてみます♪


by のん (2011-06-27 23:27) 

お疲れ様でした。
著者の「理想」、デザイナーの「イメージ」、出版社の「商売」
すべての本がすんなりかみ合うとは限りません。
それを何とかかみ合わせるのが編集者の仕事であり、
かみ合うことが編集者の喜びだと思います。
そうして出来た本は、編集者の「キャリア」になります。
絶対に。
たった数年しか出版業界にいなかったわたしが、
胸張っていえることじゃないんですけど。
（しかも、ほとんど「編集助手」で、
結局「編集者」になりきれなかったしなー。）
いいお仕事に、いい編集者にまた出会えますように。
by じょわがめ (2011-06-27 23:43) 

mayuさん＞
ありがとうございますー。w
理想を言えば僕のデザインセンスを必要としてくれる環境でする仕事が一番いいのは当然です。
でも、リクエストをいい感じで処理する能力もデザインセンスなんですよねー。w
そう考えると、僕の何かの能力を期待してくれる場合は、そのすべてがデザインセンスを必要としてくれた、と解釈することにしました！w w
京都の大型書店にも置かれると思いますよ。
大垣とか大丈夫だと思うんですけどね。w
見かけたら見てみてくださいねー。w
by alo-had (2011-06-28 00:14) 

yakkoさん＞
頑張りました。
とても困難な仕事でしたが、いい本になってよかったです。w w
by alo-had (2011-06-28 00:16) 

ぷーちゃんさん＞
すっごく可愛いでしょー？
アリアちゃんもちっちゃい頃からぺっぴんさんやしね。w
人気があるブログなんですよ。w

Holdenいいでしょ？
全然タイプの違う変な曲もたくさん演るんですけどね。
この曲が好きです。w
たまにはフレンチもありかな、と。w w
by alo-had (2011-06-28 00:20) 

ciscokidさん＞
ほんとにそうですね。
流れ作業とかじゃなく、みんなでなにかを生み出す仕事ですからね。
やりがいなどない、なんて感覚を持つことはもう人間じゃないくらいです。（笑）
by alo-had (2011-06-28 00:22) 

リンさん＞
そうなんです。
「シュッとした」感じはみんなそれぞれ違いますからね。
なので普遍的な部分でまずは考えないと難しいんです。
それを100人中90人が「シュッとしてる」と感じてもらえるようにするのがデザイナーの仕事だと思っています。w
がんばりますよ。
あくなき「シュッ」を目指して！w w
by alo-had (2011-06-28 00:25) 

まゆみっふぃさん＞
ありがとうございますー。
ほんとですか？
フランスっぽいって思ってくれます？w
嬉しいです。
見かけたら是非ペラペラしてみてくださいね。w
by alo-had (2011-06-28 00:31) 

kuwachanさん＞
ほんとに？
素敵に思ってもらえて嬉しいです！
ありがとーございます！
ほんとに編集者さんはすごいんです。w
特に今回は頑張ってくれました。w
ダメな部分があったとしたら、それはすべて僕の仕業ですから。w
by alo-had (2011-06-28 00:35) 

スマイルさん＞
ありがとうございますー。
なんだか報われます。w
どの本も、関わる人たちは心血を注ぐのです。
特に僕が関わらせていただく本の編集者の方々はみんなそうです。
著者はもちろん一生懸命なのですが、
進行から調整からアイデア出しから構成まで、
まさに「編集」される人がまずは一生懸命なんですよね。
僕は期待に応えたい、それ一心で頑張ります。
結果、いい本になるんですよね。
まちがいなくいい本ばかりなんです。
売れないこともありますけども。（笑）
これからもこうやって頑張ります。
見かけたら見てみてくださいねー。w
by alo-had (2011-06-28 00:40) 

Studio-Ozさん＞
ほんとに信用出来る編集者との作業は
困難であっても楽しいものです。
心遣いはほんとに感じますしね。
もちろん著者さんのワールドがあってのことなんですけどね。
こうやって頑張りますよ。
これからも。
いい本を創りたい。
マジで。（笑）
by alo-had (2011-06-28 00:45) 

のんさん＞
ありがとーございます。
カラーヒーリングとお料理の講師。
すごいなーととても興味深かったので。w w
息子さんとの料理のコラボ本ですか！
面白いですねー。w
出来上がったら教えてくださいねー。
Facebookもやっています。
仲良くしていただけたら嬉しいです。
これからもよろしくです！w


by alo-had (2011-06-28 00:49) 

じょわがめさん＞
編集者さんだったんですよねー。w
本作りはほんとに大変ですが
とってもやりがいのあるお仕事ですよねー。
編集者さんに寄生して生きてますから。
僕なんて。（笑）
なので編集者さんのキャリアに乗っかって頑張ろうと思います！w w w
by alo-had (2011-06-28 00:52) 

そらさん＞
かみさん＞
gigipapaさん＞
terrybearさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 09:57) 

kurakichiさん＞
xml_xslさん＞
ともママさん＞
okoさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 09:58) 

Reiさん＞
mariさん＞
あーちゃさん＞
musashiさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:01) 

kiyoさん＞
denta60さん＞
me-coさん＞
末尾ルコ（アルベール）さん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:03) 

nomuさん＞
マチャさん＞
achilleさん＞
かりんさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:05) 

milletさん＞
ももかさん＞
cookieさん＞
コトキャンさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:07) 

かよ湖さん＞
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pi-roさん＞
mikaさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:08) 

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by alo-had (2011-06-28 10:18) 

ruriyさん＞
atoriさん＞
kyo*さん＞
makoさん＞

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僕もまた伺いますね。
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by alo-had (2011-06-28 10:20) 

lucesさん＞
めぇさん＞
BRUCE06さん＞
まりっぺさん＞

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僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-28 10:21) 

感謝の気持ちがあれば、きっと伝わると思います^^。
今回のステキな作品、
本屋で見つけてみますね～w

by DEBDYLAN (2011-06-28 21:36) 

DEBDYLANさん＞
ありがとー。
感謝出来る環境があって逆に幸せです！w w
見かけたらペラ見してみてくださいねー。w
by alo-had (2011-06-29 10:12) 

ｍａｋｉさん＞
e_chanさん＞
Booちゃんさん＞
cjlewisさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-06-29 10:14) 

H.Kosugeさん＞
ku-chanさん＞
DEBDYLANさん＞
サクラさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
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僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-07-02 10:45) 

tamanossimoさん＞
chiffonさん＞
ちぃのんさん＞
rie-klavierさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
また是非覗きにきてくださいね！ w w w
僕もまた伺いますね。
これからもよろしくです！

by alo-had (2011-07-02 10:46)