自尊心

今、中学の野球部で頑張ってる息子は
実は幼稚園の時からずっとサッカーをやっていました。
6年間も続けたのですが、どうやらサッカーには向いてなかったようで。w
僕がサッカー好きだったこともあり、
子供心に「なんとかパパのために」という想いもあったようでしたが、
サッカーでは友達も出来ず、
4年生の秋にもなれば
練習に行くのも泣きながら行くようになってしまいました。

せめて小学生のうちは何かスポーツを、と思っていた僕は、
いっそのことサッカーなんて辞めて
野球をやってみないか？と提案してみました。
サッカーは「オレが！おれが！」の子がどうしても目立って活躍するスポーツです。
小学生の時は特にそうでね。
息子は優しいから自分から集団に割って入ってボールを奪う、ということがどうしても出来ない。
なのでディフェンスの位置にボーッと立ってて、
目の前にボールが来たら蹴る、というだけ。
ひどい時には一試合中一度もボールに触らなかった、みたいな日もありましたから。
つまらないのも無理はないですよね。（笑）
でも野球は必ず順番が回って来るスポーツです。
そして必ず自分のところにボールが来るスポーツなんですね。
言い換えれば、選手全員に平等のチャンスが必ず与えられるスポーツなんです。
息子のような性格の子には向いてるんじゃないかと。

その頃、ちょうど息子は
野球をやっているクラスメイトとよく公園で遊ぶようになっててね。
たまたまミートも上手くて肩も強い息子。
みんなに褒められて「うちに入れよ」と
複数チームの友達から誘いを受け始めていたのですね。
それは彼の人生の大きな転機だったと思います。
誰かに認められて自分が求められてるという感覚。
彼の人生では初めてのことだったんですね。
僕の薦めに「僕、野球やってみる」と決心したようでした。
そして、サッカーを辞め、
一番彼の好みのユニフォームだったチームを選び、
彼の野球人生がスタートしたのです。

まあもちろん公園レベルでほめられても
すぐにレギュラーになれるほど甘い世界ではありませんからね。
補欠という不憫な時代を乗り越えて、
練習して徐々に上手くなってレギュラーを勝ち取って。
そして昨年の活躍に結びつく努力の日々があったわけです。
でもその頑張りは本人だけの努力で出来たわけではありませんでした。
サッカー時代の指導は「君はいてもいなくても同じ」的な指導で、
「これが出来る人はついておいで。出来ない人は出来るまでやってて」的なね。
でも息子が入った野球チームは違いました。
もちろんレギュラーと補欠の線引きはどこかにありますよ。
でも出来ない子への指導がサッカークラブとは違ったんですね。
補欠も何もない平等で丁寧な指導というか
サッカー時代にはなかった個人の癖に合わせた
上手くなるための指導がそこにはあったのです。
ちゃんと見てもらってるという安心感。
そして「お前は足もあって長打力がある。期待してるんだから頑張れ」という監督の言葉。
それもこれも、まだ補欠の彼が「ここにいてもいいんだ」と思えた安心感と
上手くなって戦力になることを具体的に「求められてる」と実感出来た大きな出来事だったのです。
卒団式の時にチームのTシャツに
子供らがメッセージを寄せ書きしてプレゼントしてくれたのですが、
息子は「野球をすすめてくれてありがとう！」と書いてました。
本当に目頭が熱くなりましたから。w w

＊＊＊＊

今、娘はバレーボールを始めたばかりです。
このクラブは当然6年生がメインのチームですから、
4年生のしかも始めたばかりの娘は補欠中の補欠です。
それでもサブのサブのチームの前衛レフトのエースのポジションに立たされて練習する娘。
器用だし身長もあるから、2年後のエースアタッカーとして育成するつもりらしい。
そういうことひとつひとつが子供の自尊心をくすぐり、
頑張ろう！という気持ちを大きくさせてくれるものなんですよね。
くしくもフラを6年間続けて4年生の秋にバレーに転向という、
息子と少し似た経緯を辿る娘。w w
これから頑張っていい思い出を作って欲しいものです。

＊＊＊＊

子供の自尊心というのは本当に奇跡を生むのかも知れません。
いや、奇跡ではなく、元々ある大きな力を引き出してくれるのかも知れませんね。
僕が今のチームのちびっ子たちに信頼を伝え
自尊心をくすぐりながら
なるべく丁寧な個別の指導をしているのは
そういう経験があったからなのです。

「オレはお前を信頼してるから」

揺るぎない方針。
息子が生き返った魔法を僕は使い続けるんです。（笑）

Mahalo !


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コメント 59

一言が、一人の人生を変えることは多くあります。
alo-hadさんの一言から、何年も経て、息子さんの一言が生まれたんですよね！
by リン (2011-10-24 09:06) 

子供の頃の自尊心って、
思う以上に純粋で直接なものですもんね、、
素敵です！alo-hadさんの方針。
奇跡を生み出す、魔法だと思います(^-^)
by mille-printemps (2011-10-24 10:26) 

うちの2人の男子も野球です。
上は小学校2年から、この夏まで10年長かった（－－）
by taiyou (2011-10-24 20:56) 

こんばんは
親子関係もそうですが、子どもと大人の関係には「信頼」は外せない、最も大切なことだと思います。しかも赤ちゃんにすら自尊心は存在します。信頼関係を築いいた上で、自尊心を傷つけることのない指導は、最も子どもを伸ばす方法だと、私も思います☆

＞「オレはお前を信頼してるから」

揺るぎない方針。
息子が生き返った魔法を僕は使い続けるんです

素晴らしいことだと感銘を受けました☆
私も、毎日向き合っている子どもたちとそうありたいと思います♪＾＾：
by スマイル (2011-10-24 21:24) 

真剣に向き合って応援してくれる人がいればこそ…
by momoe (2011-10-24 21:37) 

こんばんは。
二人のお子さんが それぞれに自分に合ったスポーツに
出会えて幸運でしたね。どちらも素敵なチームですね。
by yakko (2011-10-24 21:56) 

aloさん、おはようございます＾＾

そうだね、その言葉は絶対魔法の言葉!ですよね＾＾
信頼されたら頑張るのもありますが裏切れませんし悪い事は出来ない、パパを悲しませる事出来ないんですよね。
だからそういう意味では本当に魔法ですね。
野球に向いてる、ってわかって進めさせたaloさんも見抜くセンスがあったのですから凄いと思います。

これからも素直に野球小僧で頑張ってほしいなぁ!

by mayu (2011-10-25 06:20) 

おはようございます。

色んな経験をしてソノ中から自分に合った
スポーツ等に出会えると良いですね。
なかなか、子供時代の視野は狭いですから
親がアドバイスしてあげる事も必要かなぁ~と思ったりしてます・・・
口で言うと反発？しそうなので、親が精一杯楽しんでいる姿を見せて何か感じてくれる事を願っています。
by Studio-Oz (2011-10-25 07:03) 

うーん*いい話（´∇｀*）
子どもを信じる・・って大切ですね。
by のの (2011-10-26 06:09) 

　う～ん、そういう“歴史”があったんですねー。
　全く、「一言」で励ませる時もあれば、「一言」で腐らせてしまう時もある。
　「言葉の持つ力」というものは、本当に恐ろしいです。「タイミング」も重要ですし。
　7年間学童野球の指導をして、最後の1年半は監督を任されましたが、その“恐怖”を実感し続けてまいりました。
　同じように声をかけたつもりなのに、A君は「なにくそ！」と頑張って成長してくれたけれど、B君は、「ちぇっ！」とふてくされて近寄ってくれなくなってしまう…　こんな経験を繰り返すと、本当に「指導する」ということが“プレッシャー”になってしまって、私は“監督”になってから、マジに7kgもやせちゃったんですよ！
　ただ、自己弁護するわけじゃないんですが、指導者のレベルばかりが問題になるケースが多いですけれども、「言葉を受け取る側の準備」が出来ているかどうか、もやっぱ、大きいと思うんですよ。aio-hadさんの息子さんは、その「準備」ができていたから、受け入れられたと思うんです。
　やっぱり、ご家庭での“躾け・教育”というものは、まず大前提としてとても大事だと…思うんですが、ねぇ～…
　また監督なんてやらされたら、今度こそ本当に病気になってしまいそうです(-_-;)ゞ…
by ku-chan (2011-10-26 12:34) 

こんにちは。
子供にとって指導者との出会いは大きいですよね。
それまで嫌いだったことも監督さんの一言で、一夜にして好きになることもあります。
まっ、逆もありますけどね(^_-)-☆
by kuwachan (2011-10-26 14:15) 

alo-hadさん、足長い～(笑
お子さん達は一つのことを始めると長続きしますね。とっても偉いなあって感動しちゃいました。「続ける」ってことも大切っていうのを気付く時もくるんじゃないでしょうかね。勉強でもスポーツでも何でもいいから好きなことに夢中になってて欲しいですね。そういう時ってきっと人はキラキラ輝いてると思いますから☆人生は続く～♪
by sunny (2011-10-26 19:57) 

リンさん＞
ひとつの言葉が子供の人生を変えてしまうことがある。
ほんとにそうなんですよね。
だから子供達を指導する時には注意が必要です。
まあ一番大切なのは「必要としてあげること」。
by alo-had (2011-10-27 08:40) 

mille-printempsさん＞
子供も個性色々ですから、全部同じスタンスではいられないんですけどね。
時間をかけてつくる信頼は揺るがないと思うんです。
見極めながら注意深くフォローしたいと思います。
by alo-had (2011-10-27 08:42) 

taiyouさん＞
そうでしたか。
高校生？頑張りましたねー。
うちの子も高校までやってくれると嬉しいんですけどね。w
by alo-had (2011-10-27 08:44) 

スマイルさん＞
個として認めてあげて、さらに必要としてあげる。
そして期待してあげる。
そういうことなんだと思うんです。
もちろん「モテ男の3か条！」みたいな雑誌記事的なコツなんてないんですけど。（笑）
でもそれは方針であって誓いでもあり願いでもあるわけで。
こぼさない！という決意。w
できるかなぁ。。。w

by alo-had (2011-10-27 08:50) 

momoeさん＞
そういう意味ではスポーツをしているお子さんはそういう機会に恵まれやすいしね。
だからいいんです。
少年スポーツは。w
by alo-had (2011-10-27 08:57) 

yakkoさん＞
まだ娘にバレーボールが向いてるかどうかはわからないんですけどね。w w
でも夢中で上手になろうとしています。
いい傾向です。w w
by alo-had (2011-10-27 08:58) 

mayuさん＞
僕も完璧に子供達に接することが出来てるわけじゃないんですが、なんとかしてあげたいという思いはいつも持ってます。
期待してあげる。
信頼してあげる。
そして丁寧に見てあげる。
僕が欲しかったこと。
子供はいつの時代も同じだと思いますから。w

by alo-had (2011-10-27 09:01) 

Studio-Ozさん＞
子供が辛くなったり我慢出来なくなるまでほっといていいと思います。
要は進路変更や諦め時を制約しないようにしてあげればいいんです。
辛さの質が問題ですからね。
ちょっと辛いしなんてすぐ諦めちゃったりサボっちゃったりすることを容認するわけにはいかないものね。
大きな選択。
その時に親も柔軟にならないとなぁって思います。w
難しいね。
親って。（笑）
by alo-had (2011-10-27 09:05) 

ののさん＞
いい話でしょ？
監督さんはじめ先輩コーチたちには感謝です。
息子をちゃんと再生させてくれましたから。
僕も真似してるだけなんです。
僕なりにもっと丁寧に。w w
by alo-had (2011-10-27 09:06) 

ku-chanさん＞
どの子にも同じ言葉で通用すれば楽なんですけどね。
でもそれではこぼれる子が必ず出ますから。
監督という立場では難しいですよ。
僕はコーチだから個別の対応が出来ますから。
中には親の教育なのか個性なのか、
大変な子供もいますからね。
信頼関係の作り方も人それぞれですし。
僕には僕の「正しい」やりかたがあります。
それでいいのではないでしょうか。
指導は指導者になった者がそれぞれに悩み格闘するものですからね。
それも素敵な想い出になるものです。
僕にとってもね。w
by alo-had (2011-10-27 09:11) 

kuwachanさん＞
いい指導者になりたいというわけじゃないんですよねー。
ほんとに子供らにとってどうなんだ、ということです。
こぼしたくない。
いい思いをして欲しい。
ほんとにモチベーションはそこだけなんですよね。

by alo-had (2011-10-27 09:15) 

sunnyさん＞
強要はしたことないんですが、
幼稚園の頃に「やってみる？やりたかったらいいよ」といって選んだサッカーやフラはいってみれば親が敷いた道。
でも野球もバレーも本人の意思で選んだ道。
これからでしょう。
本当の楽しみや苦しさや達成感はこれからですから。
生き生きと夢中で取り組んでくれたら言うことなしです。w
by alo-had (2011-10-27 09:19) 

見守られているという安心感と、信頼されて、必要とされているという実感て、子育てにも、共通ですよね♪
心に響きました。。。
by のん (2011-10-27 09:41) 

のんさん＞
そうですよねー。
結局、大きな愛とかそんなに大げさなことじゃないんですよね。w
目の前の子供にいい思いをさせてあげたい。
その一心なんですよね。
信頼もするし頼るし。
見守るし助けるよ。w
by alo-had (2011-10-27 10:24) 

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by alo-had (2011-10-27 10:53) 

心から楽しめる何かに出会えるといいですね。
私、野球大好きなので、息子くんを応援しています！
by ちか (2011-10-27 15:43) 

こんなコーチの下でプレイする子供達は
ラッキーですね。
by ciscokid (2011-10-27 16:22) 

ちかさん＞
応援しちゃってー！まだ補欠だけど。w w
頑張ってるよー。w w
by alo-had (2011-10-27 18:13) 

ciscokidさん＞
ほんとそう思います！
なんてね。w w w
試行錯誤ですよ。いつもいつも。
それに一人では出来ませんから。
今のチームの監督やコーチ仲間も素晴らしいスタンスなんです。
このチームでプレイする子供達がラッキーなんです。w w
by alo-had (2011-10-27 18:19) 

息子さんが書いたメッセージにホロりとしちゃいました。
親子として男同士として最大の賛辞だなぁ。

僕もmini meの自尊心を見つけたいと思います。
そしてゴリ押しじゃなくて見守りたいなと。
頑張らないとだよねw

by DEBDYLAN (2011-10-27 23:24) 

DEBDYLANさん＞
ちゃんと見守ってあげてれば、
親は一番の味方になれるわけだから
愛情深いDEBさんなら心配無用ですねー。w w
minimeちゃんもこれからいろんなことを見つけていくからね。
楽しい思いをたくさんして欲しいと思います。w
by alo-had (2011-10-31 10:35) 

to alo-had

　　子供の可能性を引き出すことは、オトナの
　特に親の役目なんだよね。
　ふとした切っ掛けで覚醒しちゃうからビックリ。
　何が起こるか、本当に判らないから戸惑う。
　
　色んなコトにチャレンジさせてみるのも正論だけど。
　時間は無限じゃないし、タイミングって　あるからね。
　人を人として育てるのって本当に難しい。
　いや、親が子供に育てられてる、そう言う気がする。

　褒めて、おだてて、時に突き放して。
　で、そのさじ加減に　いつも迷ってる。
　迷いまくって、苦し紛れに言う一言は
　　「お前、手を抜いてるだろ？
　　　まだまだ行けるのは、判ってるからなっ！」
　なのだ。

by achille (2011-11-01 21:13) 

achilleさん＞
基本的には子供が興味を持つものしか薦められないわけですよ。
決して強要はしない。
こういうものがあるけどやってみる？
そしてやってみようかなぁというものしかやらせてませんからね。
でもその中で
「もう諦めちゃうのかよ」と
「もう向いてないから辞め時か？」の境目が判断が難しいんです。
すぐに諦めることは憶えて欲しくない。
けど辛いことを続けさせたくもない。
そこはコツなんかなくて、
どういう関係性を親子で作ってるかが重要になってきますから。
なんとか上手くいってます。
今のところは。（笑）
by alo-had (2011-11-03 20:11) 

ナビパさん＞
milletさん＞
CANDyさん＞
f-p-yasudaさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
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これからもよろしくです！

by alo-had (2011-11-03 20:16) 

そらさん＞
youziさん＞
rie-klavierさん＞
atoriさん＞

いつも訪問＆nice! ありがとうございます！
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これからもよろしくです！

by alo-had (2011-11-03 20:17)