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ミーアキャットの本 [works]

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『ミーアキャットの家族』(そうえん社刊)という本が発売になりました。
大自然に生きるミーアキャットの家族の行動や、愛くるしい姿を収めた本です。

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これは僕がずっとデザインをさせていただいている写真えほんシリーズの最新刊。
このシリーズは今まで本書を入れて9冊刊行されているのですが、
僕はその内の7冊をデザインさせていただきました。

そうえん社は子供向けの絵本や児童文学を刊行している出版社です。
なのでこういう本は完全に子供に向けた内容でなければなりません。
デザインも普通の写真集のようなわけにはいかないんです。
「カッコいい」とか「おしゃれ」とかとは基本的に無縁の世界。
その不文律は結構明確で、蛇の道は蛇というか、結構縛りのある世界でもあるんですね。
なのでOKラインが僕が思っているよりも高い(僕的には低い?)ことが多くて、アロハ的にも最初は苦労しましたよ(笑)。
精魂込めて「カッコよくない」「おしゃれじゃない」ものを作る経験をしたことがなかったのでね。
でも、何冊もお付き合いさせていただいてるうちに、そうじゃない世界のあり方を学んでゆくんです。
「カッコいい」かどうかとか、「おしゃれ」かどうかとか、
デザインはそういう物差しで縛られる仕事ではないということなんですね。
要はターゲットである子供たちに、何をどう見せて、ちゃんと伝えることが出来るのか。
それが何にも勝る、大原則中の大原則。
そのためのデザインであって、あくまでも商品として成立させる調整役でもあるわけなんですねー。

自分のセンスや力量を誇示したい若いデザイナー的には難しい仕事かもしれません。
「オレはもっとカッコよくておしゃれなデザインが出来るんだ!」
まだまだ自分の器を作る段階のデザイナーはそんな感じです。
そんな段階では自分の個性を認めてもらいたくてしょうがないものですからね。
でも、一見、個性を消してこなすように映るかもしれませんが、実はそうではないんです。
出版社側も、実はプラスαをそのデザイナーに期待しているんです。
大原則を踏まえた上でなぜ自分に発注があるのか。
デザイナーはそこを意気に感じるべきだし、自分のデザインの意味もそこに見いだすべきなのですねー。
作家や職人ではないデザイナーという職業。
でもレイアウターで終わるかデザイナーとして何かを期待されるかは誇示では決まらないんです。
「カッコよくデザインされてるか」ではなく「いい本にデザインされてるか」。
そういう仕事が出来ているのだろうか?
改めて肝に銘じてみようと思います。

デザイナーになるずっと前から。
出版社で働き始めた頃からずっと子供向けの書籍の仕事をしたいと願っていました。
いざそういう機会を与えていただけたら、これが結構大変な世界(笑)。
それでも、大原則の不文律の中で僕に最大限の自由を与えてくれる編集者に感謝です。
「尖ってない」のですけれど、間違いなくこれも、僕の仕事ですから(笑)。
精進、精進。 w w

マハローー!

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