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書籍の表紙カバーをデザインする際に、
必ず「帯」というものもデザインします。
表紙カバーと一緒に巻かれてあるアレですね。w
先日発売になった『これからの老老介護にそなえるための心得40』(松本一生:著/河出書房新社:刊)のカバー・デザインで紹介するとこんな感じです。

帯なし
老老介護_cover_300.jpg

帯あり
老老介護_cover_obi_300.jpg

つまりはこの書籍がどんな本なのかを説明したり、
心に響くようなキャッチコピーを謳って惹き付けたり、
キャンペーンや求心力のある企画と連動したコピーを載せたり、
まあ、営業的な戦略に沿って様々なことを詰め込む宣伝ツールなのですね。

この「帯」にも考え方があって。
営業的にはとにかくこの本を買って欲しいわけなので、
読者が手に取ってくれるような文言で埋め尽くしたい。
よって文字が目立ってさえいればダサイとかカッコいいとかどうでもいい!
というスタンス。
方や、やっぱり表紙という本の顔の一部を占めるのだから、
その本の個性にあったなにかを反映しながら
営業的に入れたい文言を配置してゆこう!
という高度なスタンス。
の、二通りのスタンスがあるんです。
出版社にもよりますが、僕は主に後者で進める場合の仕事依頼が多いですね。
別に僕が「デザインさせてくれないならやりませんよ!」なんて言ってるわけじゃないんですけどね。w

いくつか並べてみましょう。w

vacances_cover_300.jpg
vacances_cover_obi_300.jpg

germany-cover_300.jpg
germany-cover_obi_300.jpg

jitensha_boukenki_cover_300.jpg
jitensha_boukenki_cover-obi_300.jpg

manacomi_cover_300.jpg
manacomi_cover_obi_300.jpg

色んなパターンがありますが、
どれも基本的にはこの本をより理解していただくための
宣伝効果を考えた工夫をして作られているんですね。

もちろんカラーでいくかモノクロか特色刷りでいくかは
ほとんどデザイナーでは決められません。
でもこちらの提案次第では提案が通ることもあります。
いずれにしても対費用の効果と宣伝効果のバランスですから、
よりいい選択を出版社側がしてくれればいいわけで、
デザイナーはそれに沿って工夫をするということなんですねー。

買ったらほぼ捨てられる運命にある「帯」。
それにも出版社とデザイナーの微細な工夫と労力が
実は注がれているんです。
だからといって別に大切にしなくていいですよー。(笑)

Mahalo!


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