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涙の意味 [movie]

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思いがけず『東京家族』という映画を観ることになりました。
山田洋次監督の監督生活50周年記念作品だそうです。

新聞購読の景品で無料映画券をいただいてましてね。
その期限が1月末だということが判明。
「もったいないじゃないか!」ということで慌てて映画を調べましたよ。
ギリギリ過ぎて観に行ける日時と観れる映画館が決まってますから、すごく限られたロードショーの中からのピックアップ。
でもなんかそういうもんなんだと思いますが、こういう時に限ってすごく観たいなと思う映画がなくて。w
ラインナップの中で『みなさん、さようなら』という映画が面白そうだなとか、『ホビット』は見たらあと2作も観ないといけなくなるなとか話してて、じゃあどっちかを観ようかと上映時間を調べたらどうしても都合のつく時間帯に合わなくて。
合うのはこの『東京家族』だけだったんですよね。(笑)

僕は普段、山田洋次監督の作品を心待ちにしている映画ファンではありません。
もちろん山田洋次監督作品なので、いい映画なのは観なくてもわかるし、この映画に関しては観たら絶対に泣く映画に違いないということもわかります。
だけど映画に期待するのはそういう要素だけではありません。
「面白いのかなぁ」
「観たことない風景が観れるのかな」
「僕の琴線に触れてくれるのかなぁ」
「深く心に残ってくれるのかなぁ」
当然そんな風に思うわけですよ。
でも無料で山田洋次監督の作品が観れるのでいいか!ということで観に行ったんですね。

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****

こんなに大量の涙を流したのは久しぶりでした。
滝のような涙とはよく言ったもんでね。w
もちろんずっと流し続けているわけではありませんが、2〜3シーンで嗚咽しそうになるくらい泣きました。
涙腺が虚弱になって久しいので、ちょっとしたシーンでも泣いちゃう身体に成り下がったこの僕でも、この涙の質は他のすぐに泣いちゃう映画の涙の質とは違うものだということがわかります。
多分、半世紀を生きてきた今の僕だから流せる涙。
そんな気がしたんですね。
若い頃にこの映画を観ても泣いちゃったとは思います。
でも明らかに今の僕だから流した涙と
その若い頃に流したであろう涙は異質だったのではないかと想像するのです。

近い将来に必ず訪れるであろうその瞬間を垣間見る。
まったく同世代であるかのような舞台背景。
多くのシーンが自分の環境とリンクして、
その瞬間をまるで自分が迎えたような感情移入の産物がこの涙なのですね。

****

この素敵な映画を今観れてよかった。
大量の涙を流したにもかかわらずまったくイヤじゃないこの視聴後感。
言葉では表せられない想いの浮遊感がこの映画の印象をさらに美しくしてくれてる感じです。
この映画は小津安二郎監督の『東京物語』を現代版にリメイクした物語。
山田洋次監督が小津安二郎監督に捧げたオマージュ作品だそうです。
深く静かに染み入る大きな感情。
激しく揺さぶられた想いの余韻がとっても心地よくて愛おしい素晴らしい作品でした。

そして重大な発見も。(笑)
僕は蒼井優さんのファンだったことは一度もありません。
でも、僕が観劇した映画や舞台での蒼井優さんは100%可愛いと感じます。
それどころかそのたびに彼女に恋をします。
今回の蒼井優さんも素敵な役どころでした。
そしてまたまたやられちゃいました。w
そうだったのか!
今回初めて気が付きました。
僕は女優・蒼井優さんの大ファンだったみたいです。(笑)

Mahalo!


映画『東京家族』予告編


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ビーチボーイズ [movie]

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『ビーチボーイズ』というTVドラマがありました。
今では毎年のように夏になれば再放送される夏の定番的なドラマとしても人気を博していますよね。
初回放送は1997年の7月〜9月。
反町隆史さんと竹之内豊さんのダブル主演で話題になった月9枠のドラマでした。
ラブストーリーがメインだったそれまでの月9枠とは違い、
「男は自分の海を見つけなければならない」といった男の生き方を描く異色のドラマでしたが今までにない大ヒットを記録。
過去から現在に至るすべての月9枠で放送されたドラマの中でこれを越える視聴率を獲得したドラマは未だないそうです。

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   *****

放送当時、相当の人気を博した主役の二人ですから、
当時は「反町派」なのか「竹之内派」なのかと議論のネタにもされ、二人がドラマの中で演じていたキャラクター(反町=桜井広海(さくらい・ひろみ)、竹之内=鈴木海都(すずき・かいと))の性格設定が正反対だったこともあり、ドラマ・キャラでも「広海派」か「海都派」なのかをネタにされたりもしていました。
サブを固める役者さんも、稲森いずみさん、広末涼子さん、マイク真木さんと個性派揃い。
余談ですが僕はこのドラマで広末さんが好きになりました。w
脚本も『南くんの恋人』(1994年、テレビ朝日)や『若者のすべて』(1994年、フジテレビ)などで知られる岡田惠和さんが担当。その後も連続テレビ小説『ちゅらさん』(2001年、NHK)や映画『おっぱいバレー』(2009年)などを手掛ける大活躍の脚本家さんですね。

僕はほとんどドラマを観ないのですが、
このドラマは大好きな海が舞台だったのと、
大好きなバンドの名前がタイトルになっていたのと、
イケメン二人のダブル主演が話題になっていた事もあって、
初回の放送から見ていたのですね。

   *****

放送当時、僕はまだ新婚時代。
その頃の僕は京都のアート系出版社で中間管理職をまかされていて、会社と部下の間に立って少々困難な立場にいたのですが、
自分が極めていきたいと思い始めていたデザインという仕事と、
会社の役員であるという現実の間で逡巡を繰り返す日々を送っていました。
それでも世間でよく描かれているサラリーマンの葛藤よりは深刻なものではなくて、
世間的に愛されている会社のその愛されている部分を作り上げてきたメンバーの一員なのだという自負と、
自分がやりたいことをまだまだ実現出来そうな環境が揃っていた会社を辞める決定的な理由などもなかったのです。
それでも僕はデザインとディレクションという仕事に魅力を感じていたし、
日々自分の持つセンスの確認と、
その創造的な冒険に胸を踊らせて
パワーマック7600に向かい合っていましたから、
「いつかこの会社を辞めてデザイナーとして独立したい」という想いを抱き始めていた頃でした。

なので、ドラマの終盤で明確に謳われる、
「男は自分の海を見つけなければならない」というテーマにひどく動揺したことを覚えています。
海辺を舞台に繰り広げられたドラマのストーリーの設定上、
「自分の海」という言い方で語られたその場所は、言うまでもなく「海」そのものではありません。
そのテーマが「男はバカでもいいから、自分の場所を見つけることが大切なんだ」と言っているような気がして、
自分の現状と将来の展望の明確な分析や目標を設定するのに
静かなきっかけを作ってくれたのではないかと思っているのです。
僕にとって、魅力的な会社に在籍していて、魅力的な仕事をまかされていたとしても、
そこが「自分の海」ではないのは明らかでしたからね。

そんな折り、このドラマの放映期間中に奥さんの妊娠が発覚。
待望の第一子が生まれる事になったのです。

   *****

「カイト」
自分の第一子が男の子なら、必ず付けようと20代の頃から決めていた名前でした。
そして生まれてくることが決定している第一子の名前も、
男の子なら「海堵」(かいと)と決めていました。
海に「堵に安んずる」の堵。
海に囲まれて平穏に暮らして欲しい。
そういう想いで命名していたのです。

このドラマの翌年1998年に長男が誕生。
出生届を提出し、名前を確認したところ、この漢字は使えませんとのこと。(ガーン!)
だって妊娠が発覚してから10ヵ月。
ずっとこの名前をつけると思い込んでましたから。w
(もちろん女の子の名前も考えてありましたよ。 w)
「「悪」とか「魔」とか使えるのに、なんでこの「堵」はだめなんですか!」
何度も粘り強く交渉しましたが「決まりだから」と取合ってくれませんでしたね。
当たり前か。(笑)
仕方なく別の漢字を当てる事になったのですが、
字面的に他の「ト」ではしっくりこなくなっちゃってね。
そこで字面もちょっと似ているドラマの中で使われてた「都」をそのまま使おうということになって「海都」となったのでした。
京都生まれということもあるしね。
まあ結果的にドラマから付けたような形になっちゃいましたけれども。w w

   *****

なんでこんなドラマの話と息子の名前の話を長々としたかというとね。w
今、息子が一番仲良くしてる親友の名前が
なんと「広海」なんですねー。w
そう。
「広海」と「海都」。
こんなことってあるんだなーと個人的に感心する今日この頃、というお話なんですね。

でも二人は別々の中学に進む事になってるので、
リアル・ビーチボーイズも風前の灯火かも?(笑)

マハロー!w



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共通テーマ:テレビ

想いの記憶 [movie]

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前Blogで2年程前に『像の背中』というアニメーションを紹介したことがあります。
象のキャラクターで家族愛を描いた「旅立つ日」という歌のPVです。
すごく話題になっていたので知っている方もたくさんおられるでしょうね。
当時、偶然見つけてPCの前で号泣したのを思い出します。
家に帰って奥さんに見せてあげたら奥さんもボロボロ泣いてましたよ。
まあ、家族構成も年頃もちょうど我が家と同じだったんで余計になんでしょうけれども。
先日その「旅立つ日」の完全版を2年振りに見ました。
僕が見た部分の続きが繋がっていて、さらにその続編もありましたのでね。
随分前からあったそうですが、続編があったなんて知りませんでしたから。w w


像の背中〜完全版

自分がもし死んでしまうとしたら、
家族に何を残せるのだろうと常に思います。
モノは残せないかも知れないし、
残しても有意義なものではなくなることだってあります。
でもね。
どうしても残したいし、
常に残ってくれればいいなということはあるんです。
照れ臭いし声に出しては言いませんが、
本当に願っていることがあるんですよ。
それはとてもシンプルなもので、
文章にしてしまうとキザな響きになってしまう想い。
それは、僕が家族を愛した記憶。
「僕は君たちを愛していますよ」
そういう想いなんです。
例えば先立たなくとも、
子供達が大きくなった時に、
僕のそういう想いや関わり方が、
彼らの考え方や人間力に
なんらかの力を与えることが出来たらいいなと願うのです。
「ああ。自分は愛されていたな」とね。

立派な大人ではないかも知れません。
これまでの人生、くだらない男だったかもしれないわけです。
グーで500人程を殺したことを隠していたり、
5000人もの女性と関係を持ってきた性豪だということも内緒にしていたり、
ビルや歩道橋の上から延べ5万人ほどに唾をかけて続けてきたという性癖を隠蔽しているかも知れません。
もちろん、500万人を殺戮出来る小型原子爆弾の開発にオフィスで成功していることも隠しているかも知れませんから。(笑)
でもそんなことはまったく無関係なのです。
僕はこの家族においては、
いいお父さんであり、いい旦那さんでありたいのです。
それはポーズや格好付けではなく本能に近い欲求なのですね。
「想いの記憶」を残したい。
そうなればいいな。
彼らが包まれるような想いを、
彼らを守ることが出来るような想いを残すことが出来たらいいのに。
このPVを見たらいつも、
本当に、本当にそう思います。 w w

……とは言ってもね。
愛情が子供にとって重いものになちゃったら本意じゃないしね(笑)。
そういうことはつい忘れて、また怒濤の日々を始めましょうか。
さぁてと。
いつものくだらない男に戻りますかねー!!
子供たちにとったら、基本やっぱりそうじゃなくっちゃね! 
くだらなさこそalo-hadさん!! w w

マハロ。マハロ。

そしてさらに続編 w w

続・像の背中「バトンタッチ」

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