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仲間の力 [baseball]

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最後の大会後。
急なことでしたが実はあれから直後に行われる別の大会へのエントリーが決まりました。
中学のクラブチームの大会内に設けられた学校部活動チームの出場枠に選ばれたんですね。
試合には負けてしまったので本当にこれが最後の最後の試合となりました。
その試合で息子は途中交代で守備に就きました。
その前の回に、次の回守備に就くためにコーチャーズボックスから呼び戻されてベンチ横でキャッチボールを始めた時には僕の視界は潤んでましたよ。w
2度の守備機会を華麗にさばきました。
まずはセーフティバントに猛然とダッシュして難なく処理。
少年野球時代から一緒にクリンナップを打ってきたチームメイトである遊撃手が真っ先に笑顔で声をかけてくれます。
「ナイスサード!」
それに続いて各ポジションやベンチからも声がかかります。
「ナイスプレー!」
最後の守備機会を悔いのないようにという思いなのか、息子は一塁へ全力投球。
矢のような送球を送っていました。
そして立て続けに次は三遊間寄りの強いサードゴロを捕球してここでも全力投球。
安定度はやはりさすがです。
打席でも最終回の先頭バッターで登場。
「打てる打てる!」
「絞っていけ!」
「思いっきりいけよ!」
ベンチから春まで一緒にレギュラーとして、あるいは春以降一緒に補欠として闘ってきたチームメイトの声がかかります。
息子と交代したサードのライバルの子でさえ、コーチャーズボックスから息子に声援を送っています。
野球を経験してきて、その素晴らしい思い出を持つ者としては胸に刺さる光景ですね。
息子は2ストライク後、ものすごく高いファーストフライに倒れました。
ここで打てないところが息子の今の立ち位置の最大の要因なのでしょうけれども。w
それでも、彼の中学野球の最後の瞬間はグラウンドで迎えることが出来ましたよ。

試合終了後、バックネットの父兄に向かって全員で一礼。
「この2年間、本当にありがとうございました!」
相手チームの父兄まで感動してもらい泣きするような最後でした。

*****

翌日。
息子が僕の部屋にきて言いました。
「硬球ある?」
あるよ。ありますとも。(笑)
「硬球で練習し始めとこうと思って。」

封印しかかった想いを再び繋げたようです。
僕が使ってた硬式用の金属バットも素振り用に部屋に持っていきましたしね。

どんな想いで与えられた境遇と闘ってきたとしても、仲間とやってきた野球への想いはやっぱり息子にとっても大切なものだったということでしょうか。
自分を認めてくれる仲間たちが彼の最後を飾ってくれたのだと思います。
才能溢れる選手だけが野球をする資格を持つのではありません。
一番大切なことは、やはり仲間と共に同じ時間を過ごし、同じ目標に向かって切磋琢磨するということだと思うんですね。
もちろんプロを目指し、そこを最終目標として徹底的にストイックに生きてゆくならそれもよしです。
でも少なくとも、自分の息子とその仲間たち、そして今指導している少年野球の子供たちには、学生野球という素晴らしい環境を楽しんでもらいたいと願うばかりです。
レギュラーかどうかは重要ですが、才能や実力だけがその手形になるわけではありません。
それを越えて情熱を育む力が仲間との時間にこそあるのだと今回は強く想うのでした。
指導側としても、決してプロ野球選手を作るための指導が悪なのだと言っているわけではありません。
でも、僕が大切にしていることはそういうことではなく、今まで通り「仲間を救うために自分が上手くなる」という指導をしてゆきたいという思いを新たにしたということです。

でも高校で野球をするならまずは高校に入らないとね。
いよいよ本気でお勉強を始めてもらわないと。
また別の闘いのスタートというわけです。(笑)

マハロ!
mahalo !


Christina Perri - Arms


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