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県大会とホームラン [baseball]

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「県大会ではホームランを打ちたいです!」

少年野球チームの夏のキャンプで、
早朝の全員お散歩の「目標声出し」で息子が
丹沢の山間に向かって高らかに叫んだ今大会の目標です。
どの野球少年にとっても「ホームラン」は憧れです。
今年に入ってから長打を量産し始め、
今やチーム1・2を争う打点を誇る我が息子は、
長打率もチーム1・2を争うほどになりました。
でも「ホームラン」はまだ未経験なのですね。w

元々不器用な息子。
身体も硬いし、柔軟な理解力もない。
昨年まではみんなよりも野球を始めるのが遅かったせいもあって、
なかなか結果が出せずに悶々とした日々を過ごしていました。
でも身体的な能力の高さに期待した監督が、辛抱強く試合に使ってくれてたんです。
本人も不器用ながらも、亀の歩みですが、いいスイングを身につけるべく、一生懸命素振りなどの練習を続けていたんですね。
それがようやく成果として現れ始めたのが市の春の大会でした。
あの市の3位になった快進撃の大会ですね。
息子も野球をやり始めて、初めてと言っていいくらいの活躍を見せてくれた大会でもありました。
その自信を胸に順調にリーグ戦でも活躍、と本人も思ったことでしょう。
でも「これを捕れば勝利」の凡フライをまさかの落球事件や、
春とは別人のようなバッティングや姿勢に終始して
なんの活躍も出来ないままリーグ戦前半が終了。
神様はちゃんと試練を与えるんだなぁ。
そんな感じで夏を迎えたのでした。

息子はあの涙の落球事件以来、積極的に朝練に参加し、
学校帰りには頻繁に野球をしに行って、
毎日夕方には自主的に素振りを続けるようになりました。
僕も休みの日にはスポンジボールでのバッティング練習にずっとつき合いましたし。
親の目から見ても、以前よりも「野球が上手くなりたい!」という意欲が感じられるようになってきていましたからね。
そこでいよいよ夏の県大会を迎えることになったのです。

前回のブログで話した横浜スタジアムでの開会式。
神奈川県下54チームが神奈川1を争う大会ですね。
どのチームも実力的には我がチームよりも上。
各地域のベスト8やベスト4からの選抜ですから強豪しかいない大会です。
そこでどこまで出来るのか。
いよいよ腕試しの開幕となりました。
開幕戦は保土ヶ谷軟式野球場。
今日は初戦と、それに勝ったらすぐに2回戦というダブルヘッダーの厳しい日程。
なんとしても明日の3回戦まで行きたいと初戦に臨みました。

初戦のプレイボール。
初回を3人で抑えて幸先のいいスタート。
その裏の我がチームの攻撃。
相手投手の制球の乱れもあって1死満塁のチャンス。
ここでいきなりのクライマックスかよ!的に、
5番打者の我が息子の登場となりました。
「自分を信じろ!」
「思いっきり振り抜け!」
ベンチから息子に声が飛ぶ中、僕はもうドキドキでした。
「そ、そんな。いきなりかよ~。でも頑張れ!練習を思い出せ!」
心の中で祈るように願ってましたよ。
そんな中、息子はツーストライクと追い込まれた後の4球目。

それは振り出しからいいスイングだと感じました!
カキーーーーーーーン!
大きく高い打球がレフト頭上へ!
レフトが懸命に背走するも大きくオーバーする大飛球を放ったのでした。
「回れ回れーーーーー!」
ベンチもスタンドも大騒ぎです。
ボールはフェンスまで転がって野手がようやく追いつきます。
3塁ランナー、2塁ランナーと続々ホームイン。
ボールに追いついた外野手からすぐに中継プレーで返球が開始されます。
息子は2塁を蹴って全力疾走!
1塁ランナーもホームイン!
そして3塁コーチの手は思いっきり回されています。
「スピードを緩めるなーー!」
「いけるいける!回れーーー!」
大歓声の中、息子は3塁を回って必死にホームへ!
スライディング!
ボールが返ってくるも余裕を残してセーフ!

なんと。
息子は県大会の初戦の初打席で
今大会の目標だったホームランを打ちやがったんです。
彼の人生初のホームラン。
しかもグランドスラム・満塁ホームランですからね。w w
満面の笑みでベンチ全員に迎え入れられる息子を見て、
今までの陰の努力を知っている僕だけがウルウルしちゃってましたけれども(笑)。
その後の第2打席も3塁打。
その時に3塁への送球がそれてボールデッドになったエラーでホームイン。
結果的に2打席連続のホームランみたいなことに(笑)。
記録は3塁打ですけれども。w
6打点の大活躍となりました。
しかも12対1と初戦をコールド勝ちでスタート出来たんです。
県大会初戦突破が最初の目標でしたから、みんなも大喜びでしたよ。w

さあ、2試合を置いてすぐに第2回戦です。
ダブルヘッダーの厳しい日程ですが、ここは頑張り時。
第2戦の相手は相当に鍛え抜かれた素晴らしいチームでした。
2点を追う厳しい展開。
3回、息子の左中間への2塁打で口火を切ります。
相手投手を攻め立てなんとか息子がホームインして1点。
2対1。
その後相手に3点の追加点を許すも、
5回には4番の子のホームランで5対2の3点差に。
最終回の表の相手の攻撃。
ここを抑えて裏の攻撃で逆転を!

…… そこまででした。
最終回の表。
相手の猛攻が大爆発!
こちらもエラー続出。
一挙8点を取られて万事休すでした。
6年生最後の県の大会。
最終回の裏。
最後の攻撃は、
普段試合に出られない子たちを代打で送り出しました。
この夏の県大会を目指して3年間このメンバーで戦ってきたんですね。
試合後の挨拶は監督の涙と選手たちの号泣。
熱い夏の大会は終わりを告げました。

思えば、県の大会出場さえも夢のようなチームでした。
でも、厳しい練習に耐え、
野球の楽しさを徐々に憶えていって、
最後の年に県大会への出場を勝ち取りました。
文句のない完全なる出場権。
市の春の大会はそういう大会だったのですね。
大きく成長しました。
挨拶さえ出来なかった人見知りで臆病な子供たち。
野球もなかなか基本が身に付かない不起用な子が多いチームでした。
それが今では大きな声で挨拶をし、
強豪チームに勝てたりするくらいにミラクルないいチームになったと思います。
そしてなによりも、夏の大会というのは特別なんですね。
指導者の涙は、もっとこのチームでこの夏の大会を戦いたかったという涙です。
もっともっとこの夏に野球がしたかった。
彼らの涙を前にして、
彼らのそういう想いと
それを果たせなかった悔しさを考えると、
僕にも伝えたいことがあるのだけれど、
溢れ続ける涙と嗚咽で何も言えませんでした。

でも高校野球や中学野球とは違って、
彼らの野球はまだまだ続きます。
リーグ戦の後半戦も始まりますし、
夏の終わりの湘南地区の大会も推薦されています。
これも春の市の3位という実績で勝ち取った出場権です。
秋には市の秋季大会もあります。
まだみんなで野球が出来るんですよね。
息子も努力は報われるということを実感したのではないでしょうか。
悔しさを忘れずに努力を続け、
想いを遂げる、ということを成し遂げた経験は、
これから生きてゆくためのひとつの指針にはなりうるものです。
もちろん他の子供たちも努力を続けています。
課題や想いを持ってそれぞれに野球に取り組んでいるのですね。
彼らはいい経験をしてると思います。
その経験がいい思い出になるように、これからも手助けをしたいと思います。
頑張ったご褒美に、今度彼らをプールに連れて行ってあげようかな。w w

夏はまだまだ終わらないしね。w w

今回は長々とすみませんでした。
最後までお付き合いくださった方々には感謝です。
心を込めて、マハロー!

p.s.
試合後、監督さんからメールをいただきました。
「息子さんの今日の活躍は今大会あると思ってました。褒めてあげてください」
努力してたのを感じてくれてたんだな、とまたウルウル状態なアロハさんだったのでした。w


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